M151「おいしさの科学-おいしさのもとをさぐってみよう」実施報告書

M151  20180528

「おいしさの科学-おいしさのもとをさぐってみよう」実施報告書             (案)

おもしろ科学たんけん工房 横浜西 原田 努

・実施日時:2018年5月26日(土) 13;30-16:30
・会 場 :横浜市立永野小学校 家庭科室
・参加者:応募17名、出席15名(男子6、女子9)、参観7名(母親7)。
・出席内訳:4年5名(男子2、女子3)、5年7名(男子2、女子5)6年生2名(男子1、女子1)、中学1年・男子1名
・主任指導員:原田努、 サブ主任:田島秀夫、 会場担当:古高實、松長宗三、
・アシスタント:朝日直子、金沢賢、高橋裕、井上満夫、河上郁夫、宮下盛汪、佐々木勇二、

1.本テーマのねらい
“日本の伝統の味や食べ物のおいしさのもとをさぐり、子どもたちが食べ物を科学的に考えるきっかけにする”ことがねらい。おいしさを自分の言葉で表現する練習も兼ねた。

2.実施内容
① 参加児童と保護者には家での復習が可能なように、だしのとり方やカルメ焼きの作り方などを詳細に記載した「自習ノート」および「スライド抜粋」を配布した。

②市販のポテトチップスを食べ「おいしさは五感で感じている事」を再認識し、食生活を豊かにするために“おいしさを言葉で表す”ことを学んだ。

③“合わせだし”を味わい、うま味成分の相乗効果を実感するとともに、うま味だしがみそ汁のおいしさを引き出す事を確認した。

④小鍋と温度計を握りしめ砂糖水を加熱するカルメ焼き作りにトライした。重曹卵から発生した炭酸ガスが砂糖結晶に多数の穴を開け、サクサク食感を付与する事を学んだ。

3.感想と課題
①参加者は、昆布だしとかつおだしの相乗効果に驚き、カルメ焼きが大きく膨らむのに歓声を上げ、科学実験を楽しんだ。「だしの地域差はなぜなのか?」「合わせだしの相乗効果の評価方法は?」「だしは健康に良いのですか?」などの質問もみられた。今回の体験塾で理科を身近に感じて、“食べ物のおいしさのもと”を話題にしてくれれば幸いである。

②アンケートでは、子供たちの13名が「とても楽しくおもしろかった」、11名が「重曹から出た炭酸ガスがカルメ焼きに大きな穴をあける」事を理解した。また、「カルメ焼きは意外と簡単に膨らむ」「膨らまなかったのは悔しい」と答えた子もいた。昆布だしとかつおだしの相乗効果については9名のみが分かったと答えた。

③保護者の感想は、「楽しいのが好きにつながる。良い機会と思うのでまた参加したい」、「カルメ焼きが食べたいと言うので参加した、料理だと女子にも入りやすいと思う」、「初対面の人とコミュニケーションできる力も育める事が素晴らしい」などだった。
ほぼ、体験塾のねらい通りに満足していただけたと感じている。
⑤課題として、カルメ焼きの膨らみにバラツキがみられるので、“重曹卵の量”と“かき混ぜ方法”について、リハーサルでアシスタント間の基準・ルール作りが必要である。
<添付資料>
*別紙「アンケート集計結果」:児童(15名)と保護者(7名)の意見。

以上

M151 おもしろ科学体験塾at永野小「おいしさのもとをさぐってみよう」アンケート集計結果

児童・生徒15名4年生5名(男2女3)、5年生7名(男2女5)、6年生2名(男1女1)、中一生1名(男1)

1.今日、参加した理由(りゆう)は何ですか。(いくつでも○)
1) 食べ物のおいしさについて、勉強したかったから。――8
2) うま味・だしやカルメ焼きについて、興味があったから。――10
3) 親にすすめられたから。――2
4) 学校の先生にすすめられたから。
5) その他(いつも来ているから――1 )

2.参加してどう感じましたか。(1つだけ○)
1) とてもおもしろかった――13 2) ちょっとおもしろかった 3) ふつう
4) 思っていたことと少しちがった―2(カルメ焼きがふくらまなかった。カルメ焼きの味)
5) ちょっとむずかしかった 6) がっかりした
どんなことがおもしろかった?(*カルメ焼きでどうやったら広がるか。*カルメ焼きを作って、おいしく食べられたから。*カルメ焼きづくり、だしのおいしさ。*カルメ焼きを作ってみたかったから。*カルメ焼きがふくらむところ。*カルメ焼きをみんなで作ったから。*カルメ焼きをまぜるところ。*だしを自分の好きな味に調節する事。)

3.今日やったことでわかったことは何ですか。(いくつでも○)
1)おいしさは五感(ごかん)を総動員して感じている。――5
2)舌の上にある“味らい”で五基本味(ごきほんみ)を感じている。――6
3)昆布だしとかつおだしを合わせると「うま味」はずいぶん強くなる。――9
4)合わせだしは他の味と合わさると、料理をおいしくする力がある。――8
5)重曹(じゅうそう)から出た二酸化炭素はカルメ焼きに多くの穴をあける。――11
6)その他(カルメ焼きの味 )

4.家に帰って何かやってみたくなったことがありますか?
*カルメ焼きをまたつくりたい。――12
*いろいろなだしをつくり、味を比べてみたい。――2
*だしを使っておいしい食べ物をつくりたい――1

5.そのほかに、感じたことや思ったことがあれば書いてください。
*色んな学校の人と楽しく交流できて良かったと思う。でも、カルメ焼きがふくらまなかっ
たのはちょっと悔しい。*他の学校の人と交流できて楽しかったです。
*カルメ焼きの作り方が良く分かった。 *来るときはカルメ焼きって難しいのかなー、と思っていたけれど、意外とやり方が簡単だったので家でも作ってみたいと思います。
*もっとだしを知りたい。

以上

M151 おもしろ科学体験塾at永野小「おいしさのもとをさぐってみよう」アンケート集計結果

保護者7名

1. 今日の体験塾を何でお知りになりましたか。
1) 学校で配られたチラシ―6 2) インターネット――1 3)子どもの友達
4)その他(前回も参加――1

2. お子さんの参加意欲はどうでしたか。
1) 子どもが積極的に参加を希望――3 2) 子どもも、親も参加を希望――2
3) 親が勧めて子どもがその気になった――2

3. 保護者が参観することを決めた理由は何ですか。
1) 初めての参加なので様子が知りたかった――1 2) 今回のテーマに興味があった――2
3) 子どもひとりでは心配だった 4) 子どもの学ぶことを知っておきたかった――4
5) その他(*子どもが来てほしいと言ったので――2

4. 参加してみてどのようにお感じになりましたか。
1) とても楽しんでいた――4 2) よい経験をしていると感じた――3
*食事は毎日の事なので共通の知識があるのは良いと思った。
3) うちの子どもにはちょっと難しいと感じた 4) 思っていた内容とは違っていた
5) 大人にも参考になった――1
6)その他

5.今回は“日本の伝統の味や食べ物のおいしさのもとをさぐり、食べ物を科学的に考える
きっかけにする”をねらいとしました。今回のプログラムについてどう思われますか。
1) 期待以上でとてもよかった――5
*科学的に愉しめる実験を子供が飽きないペースで入りながらの教室でとても良かった
2) 期待通りで参加させてよかった――2
3) 内容にもう少し工夫があったらよかった

6.今回の主任指導員、アシスタント指導員について、説明の仕方や、子ども達に接する姿勢に
ご意見がありましたらお書き下さい。
*親しみやすくとてもていねいに、熱心に指導していただきました。とても良かったと思います。ありがとうございます。――4

7.私たちは「理科好きなこどもを育てよう」ということをスローガンに活動しています。この点についてのご意見、ご提言及び当工房に対するご意見があればお聞かせ下さい。

*実験で実際に手を動かしながら勉強できて良かった。
*初対面の人や自分の祖父の年代の大人など、いろいろな人とコミュニケーションをとる
力も育んでいける事が素晴らしいなと思います。
*学校で理科の実験の授業が多くはないようなのでとても良い企画だと思っている。
*カルメ焼きがテーマと聞き、食べたいと本人が希望しました。料理だと女子にも入りやすいのかなと思いました。
*楽しいのが好きにつながると思うので、良いと思います。また参加したいです。

以上